試験の点数の価値
さまざまな目的で試験をおそらく平均的な人よりは多めに受けてきた自身の半世紀を顧みて思うに、試験の点数はその試験の目的に応じられる自身の知識なりスキルの水準を客観的に知る、すなわち身の程を知るというためのものにすぎなかったような気がする。たとえば、ある試験の水準ギリギリで合格したりすると、その後その試験に合格した者としての社会での立ち位置ではそれなりに苦労するところがあるし、やはりどうしてもぎりぎりの水準はなかなか脱することができなかったりしているように思う。一方、わりと楽にパスした試験に関してはその分野での社会活動は楽しく軽快だし、さらに知識なり技能なりの幅は広がり続けている気がする。もちろん、思い込みの影響はあるかもしれない。ただ、自分が何に向いているかを悩んだりしている若い人たちには、試験は自分自身の潜在的な能力を客観的に知るための手段として意識しているともう少しうまく活用できるんじゃないかなと思ったりする。なにがなんでも合格することはある程度思い込んだ目標を達成する上で大事なのかもしれないけど、人生必ずしもそこが自分自身の歩む道ではなかったりするかもしれないので、もっと肩の力を抜いて目の前の試験に臨んでもらいたいと思う。
あなたの目の前にある試験は目的ではなく、自分の現在の立ち位置を知る手段のひとつにすぎない。
試験の点数自体には価値はない。
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